就職実績の正しい見方|「就職率90%」に騙されないための完全ガイド

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「就職率90%!」

こういう数字を見ると、つい「ここなら就職できそう」と思ってしまいますよね。

でも、ちょっと待ってください。

その「90%」、本当に信じていいですか?

実は、就職率の計算方法は事業所によってバラバラ。同じ「90%」でも、意味がまったく違う場合があります。

今日は、就労移行支援の就職実績を正しく読み解くための知識をすべてお伝えします。これを知らずに事業所を選ぶと、後悔することになります。


就職率の「落とし穴」|同じ数字でも意味が違う

まず、衝撃の事実をお伝えします。

就職率の計算方法は、事業所によって「分子と分母」の定義が違います。

つまり、同じ「70%」でも、計算方法によって実態はまったく異なるのです。


計算パターンの違いを理解する

パターン分母(割る数)分子(割られる数)信頼度
A(厳しい)利用開始した全員(途中退所者含む)就職した人数◎ 最も信頼できる
B(中程度)2年間の利用を終了した人のみ就職した人数△ 見かけ上高くなる
C(甘い)就職活動まで進んだ人のみ就職した人数× 危険な指標

具体例で見てみましょう

同じ事業所の実績でも、計算方法で数字がこれだけ変わります。

【前提】

  • 利用開始:20人
  • 途中退所:5人
  • 利用終了:15人
  • 就職決定:14人

【計算結果】

パターン計算式就職率
A(厳しい)14人 ÷ 20人70%
B(中程度)14人 ÷ 15人93%
C(甘い)14人 ÷ 14人100%

同じ実績なのに、70%〜100%まで変わる。

「就職率90%」という数字を見たら、まず**「分母は何ですか?」**と聞いてください。


全国平均と比較する

厚生労働省が公表している就職率の全国平均(2022年データ)は以下の通りです。

サービスの種類就職率(全国平均)
就労移行支援57.2%〜58.8%
就労継続支援A型26.2%〜26.9%
就労継続支援B型10.7%〜11.2%

つまり、「就職率70%」という広告を見たら、全国平均より高いが、計算方法によっては水増しされている可能性もあると考えてください。


本当に見るべき指標|「定着率」が事業所の実力

ここからが本題です。

事業所の本当の実力を見分ける指標は、就職率ではなく「職場定着率」です。

「就職させて終わり」の事業所と、「働き続けるまでサポートする」事業所では、定着率に大きな差が出ます。


定着率の目安

期間全国平均優良事業所の目安
6ヶ月後約70〜80%80%以上
1年後約60〜70%70%以上
2年後約50%50%以上

定着支援をしっかり行っている事業所は、2年後でも70%以上を維持しているところもあります。


就職率 vs 定着率の比較例

項目事業所A事業所B
就職率80%70%
定着率(1年後)60%85%
どっちがいい?見た目は良いが、定着に課題就職後も安心

就職率が高くても、定着率が低ければ意味がありません。

「就職率91%」という数字に惹かれる気持ちはわかります。でも、本当に大事なのは**「その後、働き続けられるか」**です。


就職実績の「内訳」を確認する

同じ就職率でも、中身を見ると質がまったく違うことがあります。


確認すべき3つのポイント

① 希望職種への就職実績

「就職率80%」でも、全員が清掃職なら、事務職を目指す人には参考になりません。

「IT職への就職実績は、過去1年で何人いますか?」

このように、自分の希望職種で聞いてください


② 給与水準

同じ「就職」でも、月給14万円と月給20万円では生活の質が大きく変わります。

「就職した方の平均月給はどれくらいですか?」

具体的な数字を聞いてみてください。


③ 短期離職の割合

就職してから3ヶ月以内に辞めてしまう人が多い場合、マッチングがうまくいっていない可能性があります。

「就職後3ヶ月以内に離職した方の割合はどれくらいですか?」

この質問に答えられない事業所は、追跡調査をしていない証拠です。


見学で使える「質問例」

就職実績について、見学時に以下の質問をしてみてください。

回答の具体性で、事業所の信頼度がわかります。


基本の質問

「就職率は何%ですか?その分母は『利用開始者全員』ですか?」

→ 分母を即答できる事業所は信頼できる。


定着率の質問

「就職した方の6ヶ月後・1年後の定着率は何%ですか?」

→ 定着率を公開している事業所は、支援に自信がある証拠。


職種・給与の質問

「私が希望する職種(例:事務職)への就職実績は、過去1年で何人ですか?」

「就職した方の平均月給はどれくらいですか?」

→ 具体的な数字で答えられるかどうかがポイント。


計算期間の質問

「その就職率は、いつからいつまでの実績ですか?」

→ 2026年現在、正式な報告方法は「前年度・前々年度の2年分を合算」です。新設事業所(1年未満)の数字は当てにならないので注意。


信頼できる事業所の「判断基準」

最後に、就職実績から信頼できる事業所を見分けるポイントをまとめます。


信頼できる事業所の特徴

項目信頼できる要注意
就職率の公開分母を明示している「約〇%」と曖昧
定着率の公開6ヶ月・1年後の数字を出せる就職率しか言わない
職種・給与の説明内訳を具体的に説明できる「いろいろです」で濁す
質問への対応即座に具体的な数字で答える「ケースバイケース」が多い

「透明性」そのものが指標

信頼できる事業所は、聞かれなくても実績を公開しています。

  • 就職率だけでなく定着率も公開
  • 職種や給与の内訳を説明できる
  • 「分母は何か」という質問に即答できる

逆に、質問に対して「あやふやな答え」が返ってきたら、その事業所は選ばないことをおすすめします


まとめ:就職実績を正しく見るための5つのポイント

No.ポイント確認方法
1就職率の「分母」を確認「利用開始者全員」が最も信頼できる
2定着率を重視1年後70%以上が優良の目安
3希望職種の実績を確認具体的な人数を聞く
4給与水準を確認平均月給を聞く
5透明性を見る質問に具体的な数字で答えられるか

「就職率90%」という数字だけで選ぶと、失敗します。

定着率、職種、給与、そして透明性。これらをセットで比較して、本当に自分に合った事業所を選んでください。


次のステップ


この記事を読んでから見学に行けば、「数字のマジック」に騙されることはありません。


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